真・T☆LOVE 〜滅亡の時〜
他の三人は、全くチンプンカンプンで、何を尋ねればいいかさえ分からなった。

「研究所に部外者が入る機会って、そんなにあるの?ヴェロニカ?」

「ないと言ってもよろしいですわ。今回は、開発事業団がこの研究の進捗を確認するため、各施設を分担して巡回していると聞いております」

「ということは、残りの13施設へも?」

「はい、ロシア、アメリカが最初で・・・あら!大変ですわ。明日には全ての施設を、と言っておりました」

そこへ、今度は、ハワイのティークが割り込んだ。

「ラブ、ここをやった奴の遺体を確認したが、首の後ろに神経誘導チップが埋め込まれていた。やはり、誰かに操られていたな」

「アイ、EARTH(アース)のエージェントを動員して、大至急全施設へ❗️各施設へは、例のリストを送っ・・・て。いや・・・、ちょっと待って」

ラブは、T2の言葉が気になった。

「神経誘導チップには、たぶん自動誘導機能はない。あったとしても、臨機応変に判断し、操作することは不可能だわ。まして、T2の言う通り、極秘施設の中で、的確に急所を破壊するなんて無理よ」

アイが、再びモニターに現れた。

「そうですねラブ様。つまり、施設へ繋がるシステム回線を使って、常に状況を把握していたということです」

「そう。施設へ繋がる回線は全て極秘回線。侵入できるのは、あなたぐらいなものよ、アイ」
< 49 / 188 >

この作品をシェア

pagetop