真・T☆LOVE 〜滅亡の時〜
~TERRAのスタジオ監視室~


「27番モニター、追尾」

「いい男でもいたか、ヴェロニカ?」

「いいえ、でも少しだけ気になる殿方がいらしたものですから。念のために」

ロシア官房長官の一人娘である彼女は、世界的な科学者でもあり、考古学の専門知識も類を抜いていた。

ロシアのエネルギー開発施設から救出される際、ラブの秘密を知ってしまったことから、この組織に仲間入りしたのである。


「T2、よそ見なさらないで、ちゃんと監視してくださいませ」

この2人の会話は、いつもこの調子。

からかうT2に、丁寧なイヤミで対抗してるヴェロニカだが、決して仲は悪くない。

それどころか、お互いにその能力を認め、信頼し合っていた。


「監視って言ってもなぁ・・・。こう人が多くちゃ、ムリじゃねぇか?だいたい・・・心配し過ぎだぜ、全く」


ヘブンの犯行予告以来、用心のため、厳重な警備をとっていたのである。
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