真・T☆LOVE 〜滅亡の時〜
「メイ!遅いじゃない❗️」


メイは、自分を捨てた母親が死んだことを知り、高知へ行っていたのである。



~5日前~

ラブのもとへ、小包が届いた。
差出人は、山口良介。

ラブ宛の手紙と、メイ宛の手紙が添えられていた。


『トーイ・ラブ様、突然の手紙をお許しください。私は、芽衣(メイ)さんのお母さんと共に生きて来た者です。』

「えっ⁉️」

思わず声が出た。

手紙には、メイの母の生き様が、便箋20枚に渡って綴られていたのである。


『包みの中身は、随分古いものですが、形見のカメラです』

包みに目をやるラブ。

『実は一度、高知へお見えになった時に、2人で行きました。小さな町でのコンサートでした。終了後、出口で、全員に握手するラブ様に、彼女(芽衣の母)も強く感動していました。この人ならば、きっと芽衣さんを守ってくれる。そう感じたそうです』

半年ほど前のことを想い浮かべる。

(あの時・・・そうだったんだ・・・。)

『芽衣さんへの手紙には、詳しいことは書いていません。会って、直接、このお母さんの生きた町で、全てを伝えたいと思います。まっこと(本当に)(土佐弁)これは、感情的な勝手なお願いです。ですから、この手紙や形見のことは、ラブ様にお任せします。私も彼女も、あなた様なら、正しく判断して貰えると信じています』

この後、ラブは、手紙を何度も読み返し、涙が枯れた頃、やっとメイの前へ立ったのであった。



(関連小説:『永遠の絆』より)
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