こんな溺愛,ありですか?
「ううん。言わないで。でもしーちゃんは来てもいいよ。いつでも遊びにおいで」



ふにゃっとした甘い笑顔に誘われて,私は頷いた。



「じゃあ,明日,行く」

「ん,じゃあ一緒に店帰ろっか」

「うん」



一緒に同じ場所に帰るのって,なんか恥ずかしい。

ただの口約束だけど,確かに交わされた約束。



「またね」



そう言うと,またねと返ってくる。

またと言える関係が,すごく嬉しかった。

胸の辺りに,ポッと光がついたみたいな気分だ。
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