こんな溺愛,ありですか?
「佐藤さんって,かっわいい~! 知らなかった! 友達になってよ,しーちゃんって呼んで良い?」

「え,はい」



友達になって,なんて初めて言われた…



「もう,かたいよ~! そうだっ私もなんかあだ名付けてよ! なんか親しい感じするじゃん?」

「じゃあ……なっちゃんでどう?」



安直かもしれないけど,どうかな?



「わ~! 懐かしい響き! 私多分たくさん話しかけちゃうけど,よろしくね」

「うん。是非」



喜んでくれたみたいで,私はまたほっとする。

こうして私には,高校に入って初めてのとっても可愛い友達ができた。

甘いものとかすき?

好きだよ。

じゃあ今度美味しい店紹介するよ! 一緒に行かない?

そんな会話をしている時



「しーちゃん」

「えっ」



息が甘く抜ける声で,山宮くんが私を呼ぶ。

なっちゃんも目を丸くして,勢い良く振り返った。
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