こんな溺愛,ありですか?
おまけー辰馬sideー
俺は,身内の意味でそれでもいつだって静香の1番だった。
許される範囲が一番大きいのは,間違いなく俺だった。
でもそんなのも,静香と同い年の,たかが17のガキに拐われた。
22の俺を当たり前のように牽制する,鼻の利いた犬みたいなやつ。
躊躇なく睨んで,躊躇なく割り込んで,それでも静香のためなら躊躇なく真っ先に頼りに来る。
独占欲も気概もあって,当たり前のように静香を大切に扱う。
そんな,むかつく男。
そんなむかつく男は,さらに腹立たしいことに,きっと静香を離すことは一生ない。
その上,お人好しで真っ直ぐな静香もよっぽど同じだと思う。
平気で俺を蹴飛ばすのも,生意気な口調で笑うのも,それを許したのも。
全部静香だけだったけど。
『昔から器用なのか不器用なのか意味不明なことばっかで,そのくせいつも目の前の最良を選ばない』
お前は最初から,そういう人間だった。
許される範囲が一番大きいのは,間違いなく俺だった。
でもそんなのも,静香と同い年の,たかが17のガキに拐われた。
22の俺を当たり前のように牽制する,鼻の利いた犬みたいなやつ。
躊躇なく睨んで,躊躇なく割り込んで,それでも静香のためなら躊躇なく真っ先に頼りに来る。
独占欲も気概もあって,当たり前のように静香を大切に扱う。
そんな,むかつく男。
そんなむかつく男は,さらに腹立たしいことに,きっと静香を離すことは一生ない。
その上,お人好しで真っ直ぐな静香もよっぽど同じだと思う。
平気で俺を蹴飛ばすのも,生意気な口調で笑うのも,それを許したのも。
全部静香だけだったけど。
『昔から器用なのか不器用なのか意味不明なことばっかで,そのくせいつも目の前の最良を選ばない』
お前は最初から,そういう人間だった。