イケメン総長は、姫を一途に護りたい

…どうやら、お父さんの言っていることは本当らしい。



そして、お父さんが２５年前に立ち上げた慧流座は、徐々に勢力を増していき、今やこの辺りを牛耳る暴走族集団になっていた。


その慧流座の４代目総長が、今わたしの目の前にいる千隼くんだ。


お父さんがその界隈では、そんなすごい人だなんて知らなかった。

でも、あの千隼くんが今や慧流座をまとめる総長だということにも驚きだ。


で、そんな千隼くんをなぜここへ呼んだかというと…。



「千隼には、咲姫の用心棒をしてもらう」

「…用心棒？」

「そうだっ。お父さんがいない間、咲姫に危険が及ばないように、変な男がつかないように、咲姫のそばに千隼を置いておくことにした！」


ドヤ顔のお父さん。


話が少し唐突だけれど…。

それってつまり、千隼くんがずっといっしょにいるってこと？