イケメン総長は、姫を一途に護りたい
「迎えにきたって…、寮からですか!?」

「うん、そうだよ。実家にいる間は、僕が毎日送り迎えをするから」


わたしは、バスと電車で通学しようと思っていたのに、まさか光さんがバイクで迎えにくるなんて想像もしていなかった。


「だって、咲姫は僕が守るって決めたから。通学途中に、危ないことに巻き込まれたら大変だからね」


フルフェイスのヘルメットを外した光さんが、にっこりとわたしに微笑む。


「でも、さすがに毎日は悪いですし――」

「いいんじゃないか?」


突然、後ろから声がして振り返る。


そこに立っていたのは、だるんだるんの部屋着姿で、まったく威厳を感じられないお父さんだった。


「お前、亜麗朱の現総長なんだってな」

「挨拶が遅れてしまい、申し訳ございません。亜麗朱総長で、皇蘭中学の生徒会長をしております、二階堂光と申します」
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