イケメン総長は、姫を一途に護りたい
「…これくらい、自分で食べられるよっ」

「ダーメ。ヘロヘロなくせに、無理すんなって」


…そう。

千隼くんの言う通り、わたしは朝よりも熱が上がっていて、ただ今の体温は39.5度。


実は、アイスを食べるのに体を起こしていることすら辛かったりする。


千隼くんに「あーん」とされて、食べさせてもらうのは恥ずかしいけど…。

でも、うれしかったりする。



「千隼くん、今日は会合があるんじゃ…」


毎週水曜日の夜は、アジトで慧流座の会合がある。

千隼くんは、管理人さんに見つからないように、いつもヒミツの抜け道から寮の外へ出て、会合に出席していた。


すでに、その時間のはずだけど…。


「今日は欠席」

「…えっ、いいの?総長がいなくても…」

「そんなの、どうだっていいよ。だって、咲姫より大事なものなんてないから」
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