イケメン総長は、姫を一途に護りたい
仲のよかった友達と、離れることになるのは少し残念…。


だけど、こわい思いをしたあとだから…これでよかったのかもしれない。



そのとき、わたしのスマホが鳴った。

画面を見ると、お父さんからの着信だった。


〈もしもし、お父さん?〉

〈咲姫か?この前、危ない目にあったことは千隼から聞いた。…で、お父さん考えたんだが、急ではあるが――〉

〈明日から、違う学校に通うんでしょ?〉


もう知っているのに、お父さんが言いづらそうにしていたから、思わずクスッと笑ってしまった。


〈…どうして、それを!?〉

〈千隼くんたちから聞いたよっ。今、家にきてくれてる〉

〈あいつら、仕事が速いなっ!さすがは、お父さんの後輩!〉


お父さんの自慢げな声が、電話の向こう側から聞こえる。


〈…で、『手伝いにきた』って言ってくれてるんだけど、なんのことだろう?〉
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