総長、私のリボンほどいて。🎀
*
「行くぞ」
7月9日の朝。氷雅お兄ちゃんが玄関の扉を開けた。
――――俺も
――――星野が好きだ。
――――今から思い出させてやるよ。
昨日の屋上での事を思い出し、ボッと顔が熱くなる。
あれから結局、眠れる訳もなくて、
深夜もベランダで月沢くんと過ごした。
だけど袋のままのサワー味のアイスキャンディー受け取ろうとしたら指が触れて落としちゃって……。
慌てて拾ったけどドキドキして食べることも、
月沢くんと話すことすら出来なかった。
こんなんで今日、大丈夫かな……。
「おい、ありす?」
「…うん」
私はローファーのかかとを踏んだ状態で一歩前に進む。
ぐらっ……。
「きゃっ…」
「行くぞ」
7月9日の朝。氷雅お兄ちゃんが玄関の扉を開けた。
――――俺も
――――星野が好きだ。
――――今から思い出させてやるよ。
昨日の屋上での事を思い出し、ボッと顔が熱くなる。
あれから結局、眠れる訳もなくて、
深夜もベランダで月沢くんと過ごした。
だけど袋のままのサワー味のアイスキャンディー受け取ろうとしたら指が触れて落としちゃって……。
慌てて拾ったけどドキドキして食べることも、
月沢くんと話すことすら出来なかった。
こんなんで今日、大丈夫かな……。
「おい、ありす?」
「…うん」
私はローファーのかかとを踏んだ状態で一歩前に進む。
ぐらっ……。
「きゃっ…」