総長、私のリボンほどいて。🎀
*
「…ねむ」
7月10日の早朝。屋上で月沢くんが無表情な顔で言った。
月沢くんは扉の横で右膝を立てて座っている。
「ごめんね、こんな時間に呼び出して…」
「…いや、でもこんな時間によく来れたな」
「…まぁ、俺もだけど」
「今日は一人で電車に乗ってここまで来たの」
「早く高校行って勉強したいからって嘘ついて…」
「昨日、帰りが遅くなったのも図書室で勉強してたからって…」
「だけどもう、バレるのも時間の問題かもしれない」
「…なんで?」
「昨日の帰り、電車で書庫蘭高校の天川くんっていう人に会った」
月沢くんは両目を見開く。
「それで教えてもらったの」
「白い鳥に月沢くんのことがいっぱい呟かれてるって」
「天川くん、書庫蘭高校3年だって言ってたし」
「もし同じクラスだったりしたら氷…」
月沢くんが私の口を右手で塞ぐ。
「…ねむ」
7月10日の早朝。屋上で月沢くんが無表情な顔で言った。
月沢くんは扉の横で右膝を立てて座っている。
「ごめんね、こんな時間に呼び出して…」
「…いや、でもこんな時間によく来れたな」
「…まぁ、俺もだけど」
「今日は一人で電車に乗ってここまで来たの」
「早く高校行って勉強したいからって嘘ついて…」
「昨日、帰りが遅くなったのも図書室で勉強してたからって…」
「だけどもう、バレるのも時間の問題かもしれない」
「…なんで?」
「昨日の帰り、電車で書庫蘭高校の天川くんっていう人に会った」
月沢くんは両目を見開く。
「それで教えてもらったの」
「白い鳥に月沢くんのことがいっぱい呟かれてるって」
「天川くん、書庫蘭高校3年だって言ってたし」
「もし同じクラスだったりしたら氷…」
月沢くんが私の口を右手で塞ぐ。