総長、私のリボンほどいて。🎀

 私は完全に力が抜け、月沢(つきさわ)くんと一緒に地面に崩れ落ちる。

「…危ねぇ」
「…おい、星野(ほしの)大丈夫か?」

「はぁ、はぁ…月沢(つきさわ)く…」

「…ゆっくり息整えろ」
「…俺がついてる。大丈夫だ」
 月沢(つきさわ)くんはそう言って私のウィッグを優しく撫でる。

月沢(つきさわ)く…ウィッグ、熱い」

「…そう、じゃあ」

 月沢(つきさわ)くんが真剣な眼差しで見つめてきた。
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