総長、私のリボンほどいて。🎀
天川くんが驚く。
「え、ありすちゃん、総長の妹!?」
「嘘だろ、総長に妹が!?」
下っ端達が騒ぎ出す。
氷雅お兄ちゃんの後ろにいるバイクに乗った黒髪の男の子はただ黙って見つめている。
「なんで…バイクに乗ってるの?」
「そんな服着てるの?」
「総長って何……?」
氷雅お兄ちゃんはバイクから降りる。
「ありす、ずっと黙ってて悪かった」
「俺は」
なんで謝るの?
「あ、分かった」
「総長のコスプレしてるだけだよね?」
「そうなんでしょ?」
「ありす」
なんでそんな真面目な顔で名前呼ぶの?
「それか、こんなの夢、だよね?」
だって氷雅お兄ちゃんが総長な訳ないもん。
「夢じゃねぇよ」