総長、私のリボンほどいて。🎀
どうして……?
こんなの、知りたくなかった。
涙が溢れて止まらない。
ねぇ、氷雅お兄ちゃん、
嘘だって言ってよ。
ブォオン
ブォオン
ブォオオオンッ!
バイクが3台走ってきた。
氷雅お兄ちゃんが前に目線を向ける。
「やっとおでましか」
「月沢」
え?
私は恐る恐る後ろを見る。
綺麗な白髪。
両耳にはピアスをつけ、
有栖と背中に書かれた白の特攻服を着て、
月のマークに有栖の文字がついた指輪を左手の中指に嵌めている。
「月沢くん……」
え……。
月沢くんの後ろにいる夜野くんと三月くんも同じ特攻服着て、
夜野くんの後ろに特攻服姿の夕日ちゃんが乗って…。
夜野くんは納得した顔を浮かべる。
「なるほどね、そういうことだったのか」
「みんなも暴走族だったの…?」