総長、私のリボンほどいて。🎀
初めて名前で呼ばれた……。
「ありすが何か抱えてるのは知ってたが、てめぇか!」
「ありすを誑かしやがったのは!!!!!!」
「…誑かす?」
月沢くんは氷雅お兄ちゃんに聞き返す。
「月沢は俺の大事な黒雪を潰す目的でお前を利用したんだ」
「月沢くん…そうなの?」
私は震えた声で尋ねる。
「…最初は知らなかった」
「…けど星野から氷雅の名前を聞いてひょっとしてって思うようになって」
「…写メを見せてもらった時、氷雅の妹だって分かったけど」
「…本気だし、氷雅にだけはぜってぇ渡したくねぇって思ったわ」
「…でも黒雪を潰すにもいいと思ったのも事実だ」