総長、私のリボンほどいて。🎀
「金髪とかイカしてんね」
「今から俺らと遊ばない?」
銀出冷羅と背中に書かれたグレーの特攻服を着た銀髪の男の子が私に向けて言うと、
氷雅お兄ちゃんはキッ! とその男の子を睨み付ける。
「あ? なんだよ、その目はよ」
「こっちは褒めてやってんのに」
「喧嘩売ってんのか? あ?」
銀髪の男の子はバイクから降り、氷雅お兄ちゃんの腹に拳をかました。
「がはっ…」
氷雅お兄ちゃんはその場で崩れ落ちる。
「氷雅お兄ちゃん!」
「よっわー、じゃあ行こっか」
銀髪の男の子は私の体を持ち上げ、バイクの後ろに乗せる。
私は左手で白兎の縫いぐるみを抱きながら右手を伸ばす。
「やっ、やだっ」
「氷雅お兄ちゃん、たす、けて」
「氷雅お兄ちゃんっ!!!!!」
氷雅お兄ちゃんは起きて立ち上がると、銀髪の男の子の腹を思い切り蹴飛ばした。