総長、私のリボンほどいて。🎀

「よくもやりやがったな! なめやがってええええええ!!!!!」
 銀髪の男の子は起き上がると狂い叫び、殴りかかってくる。

「遅ぇよ」

 バコッ!
 氷雅(ひょうが)お兄ちゃんは右の拳で顔面を殴り飛ばす。

「がはっ」
 銀髪の男の子は地面に倒れ、気を失った。

氷雅(ひょうが)お兄ちゃ…」

 私は氷雅(ひょうが)お兄ちゃんの顔を見る。
 氷雅(ひょうが)お兄ちゃんは血だらけで冷酷な表情をしていた。

 あ……。

 ドサッ……。
 私はショックでその場に倒れる。

「ありす!」
「おい、しっかりしろ!!」
「ありす!!!!!!」

 氷雅(ひょうが)お兄ちゃんの私を呼ぶ声が何度か聞こえる。
 だけど起きられない。

 黒髪の男の子が近づいて来た。
 男の子は背が高く、パーマをかけたショートボブの髪型をしている。

「一人で全員倒すとは素晴らしい」

 え、誰?
 俺様で荒い感じ…。

「誰だ?」
 氷雅(ひょうが)お兄ちゃんが問う。
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