総長、私のリボンほどいて。🎀
「私のこと嫌いでいい」
「大嫌いでいいから!」
「だからうぜぇって言ってんだろ!!」
「きゃっ!」
氷雅お兄ちゃんに抵抗され、私はまた床に倒れる。
それでも茶色の椅子に掴まって立ち上がり、
今度こそ離れないように後ろから今ある全部の力で強く抱き締めた。
「一人に…しないで」
「置いて…行かないで」
「血の繋がりなんかどうだっていいから」
「傍にいてよ……」
「……大事なの」
「氷雅お兄ちゃん!」
「離れたくないよぉっ……!!」
私が必死に泣き叫ぶと、ずるっ。
その場で滑るように崩れ落ちた。
氷雅お兄ちゃんは振り返る。
「ありす!」
「あ…氷雅お兄ちゃん、やっと見てくれた…」
ふわっと笑うと氷雅お兄ちゃんは強く私を抱き締める。
「ありす…悪かった」
「俺が間違ってた」
「離れねぇ、もう絶対離さねぇ」
「俺がありすを守り続ける」
氷雅お兄ちゃんは静かに涙を流す。
中央のステンドグラスが美しく光り輝いた。