総長、私のリボンほどいて。🎀
「…やだ」
「やだやだぁ!」
「月沢くん! 氷雅お兄ちゃん! 起きてよお…!!」
周りを囲う有栖と黒雪の特攻隊長や奇襲隊長のすすり泣く声に、
膝を落とし泣き崩れる下っ端達。
夜野くんの目からは一筋の涙が流れ出て頬を伝い、
夕日ちゃんは夜野くんに肩を支えられながら耐え切れずに泣く。
飛高くんは天川くんの前に崩れ落ちたまま静かに涙を流した。
月沢くんと氷雅お兄ちゃんの傍にいられたらそれだけで良かったのに!
「なんでっ……」
喉の奥から、堪えきれないように嗚咽を何回も漏らす。
滑り落ちたふたりの拳を涙で濡らしていく。
お願い、ふたりとも遠くに行かないで。
私の傍にいて笑っててよ。
「嫌ぁぁああああああああっ……!!!!!」
私は発狂すると、
ふ…っ。
目の前が真っ暗になり、ふたりに覆いかぶさるように倒れ、私は意識を失った。