総長、私のリボンほどいて。🎀
「…最後くらい俺のことは気にせず乗って来いよ」
「怜王…でもなぁ」
三月くんは悩む。
「じゃあ私も残ります。絶叫系苦手だから」
「分かった」
「じゃあ、ありすちゃん、怜王のこと頼むな」
三月くんはそう言うと、夜野くんと夕日ちゃんと一緒にジェットコースターに向かう。
ふたりきりになっちゃった…。
昨日の今日でドキドキが止まらない。
「…ありす、なんか飲む?」
「うん。月沢くん何飲みたい?」
「…コーラとか? お前は?」
月沢くん平気そうな顔してるけど、長時間ここにいるし、体辛いよね…。
「分かった」
「すぐ近くだからここで待ってて。私、買ってくるね」
「…あ、おい!」
私は道具小屋の形をしたお店まで走って行き、ミュッキーの紙コップのコーラを1つ買う。
そしてすぐに駆け出し、木々を囲った柵の横を通ると、
――――どんっ!
「きゃっ!」
誰かとぶつかった。