総長、私のリボンほどいて。🎀


「なんだよ? 話って」
 病室で怜王(れお)のベットに座った氷雅(ひょうが)が問いかけた。

 近くには松葉杖が置かれ、
 怜王(れお)は無表情な顔で隣に座っている。

「…わざわざ悪りぃな、まだ右手と左足ギブス固めてんのに」

「お前だって、あばらギブスだろぉが」
「それに俺のベットだと廊下に声響くし、こっちのがまだマシだろ」
「てか、そんなことはどうだっていい、さっさと用件を話せ」

「…東京で親父と話して」
「…夏休み前に転校させる。マンションの部屋も引き払うと言われた」

 氷雅(ひょうが)は驚く。
「は? マジかよ」

「…………」
 怜王(れお)は黙る。

「それでお前、ちゃんと話つけてきたんだろうな?」

「…あぁ」

 怜王(れお)は真剣な表情で氷雅(ひょうが)を見つめた。
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