Mazzo d'amore
今や格闘技界を賑わすトップアスリートの稜くん。
そのお相手はアイドルや女優とかが相応しいと思っているし、そう思わざるをえない。
かたや私は場末のような飲み屋で接客してる女。
立場が全然違うからそりゃ腰も抜かすわって話しだわ。
「駄目かな?」
「え、それは本気で?」
「もちろん。前からずっと気になってたんだ。ただ妹の友達ってので少し気が引けてて……けどそんなの気にしてたらこの先、心春ちゃんと付き合う事は一生出来ないなって思うようになってさ…」
やばい嬉しくて昇天する。
菜音の存在が無ければ今すぐにでも飛びつく。
一目惚れした人からずっと前から好きと言われたらたまらないわ。
「菜音?やっぱり菜音が好きなの?」
「え?……あぁ、いやぁ、はは、まあ、どうなんですかね」
私は苦笑いをする事が精一杯だった。
「じゃあさ、俺が菜音に勝ったら付き合ってよ」
「え!?」
「年末、あいつと戦うから」
「え…でも…」
「じゃあ、俺が勝ったら付き合うのを考えてよ。これなら良いでしょ?考えるだから。俺も今この場で振られたら年末までにメンタル戻らない可能性あるから。ね?」
優しく微笑む稜くんに私はコクリと頷いた。
「ああ良かった!すげぇ緊張した。見てよこの手!相当覚悟決めて言ったんだぜ!」
そう言って稜くんは私に汗びっしょりの手のひらを見せておどけて笑った。
菜音くんと稜くんのこの二人が私を取り合う展開、超ラブコメ展開なんだが!
だが!
だが!
だが!超困るんだが!
私は今、日本で1番超贅沢な悩みをしてるんだろうなと思った。
そのお相手はアイドルや女優とかが相応しいと思っているし、そう思わざるをえない。
かたや私は場末のような飲み屋で接客してる女。
立場が全然違うからそりゃ腰も抜かすわって話しだわ。
「駄目かな?」
「え、それは本気で?」
「もちろん。前からずっと気になってたんだ。ただ妹の友達ってので少し気が引けてて……けどそんなの気にしてたらこの先、心春ちゃんと付き合う事は一生出来ないなって思うようになってさ…」
やばい嬉しくて昇天する。
菜音の存在が無ければ今すぐにでも飛びつく。
一目惚れした人からずっと前から好きと言われたらたまらないわ。
「菜音?やっぱり菜音が好きなの?」
「え?……あぁ、いやぁ、はは、まあ、どうなんですかね」
私は苦笑いをする事が精一杯だった。
「じゃあさ、俺が菜音に勝ったら付き合ってよ」
「え!?」
「年末、あいつと戦うから」
「え…でも…」
「じゃあ、俺が勝ったら付き合うのを考えてよ。これなら良いでしょ?考えるだから。俺も今この場で振られたら年末までにメンタル戻らない可能性あるから。ね?」
優しく微笑む稜くんに私はコクリと頷いた。
「ああ良かった!すげぇ緊張した。見てよこの手!相当覚悟決めて言ったんだぜ!」
そう言って稜くんは私に汗びっしょりの手のひらを見せておどけて笑った。
菜音くんと稜くんのこの二人が私を取り合う展開、超ラブコメ展開なんだが!
だが!
だが!
だが!超困るんだが!
私は今、日本で1番超贅沢な悩みをしてるんだろうなと思った。