Mazzo d'amore
『青コーナーより上島稜選手の入場です』
「よっしゃ、いけー!稜ー!」
名前がコールされると剛さんは大声で叫んだ。
「おにーちゃーん!頑張ってー!」
みゆも大声で後押しする。
周りもその二人の声以上にワーっと歓声が上がる。
この日一番の歓声だった。
「明菜さん?大丈夫ですか?」
顔色が悪そうな明菜さんが居た。
「これから自分の息子が殴り合うのを観るのは何回観ても慣れなくてね…死んだらどうしようって毎回思うの…」
母の心配する気持ちに胸がギュッと痛くなった。
リングに上がった稜くんはとてもギラついてて普段の優しい笑顔とは全然違って輝いててカッコよく見えた。
『続きまして、赤コーナーより渡辺菜音選手の入場です』
「渡辺ー!期待してるぞー!」
「菜音絶対勝てよー!」
菜音くんの入場も大きな声援が上がりその声に応えるように右手をブンブン振り回しながら入場して来た。
そして、リングに上がり私と一瞬目が合ったら菜音くんが
「見てて」
そう呟いた。
『それではこれより3分3Rスリーノックダウン制となります』
『いやぁこの試合を楽しみにしてた方多かったんじゃないですかね?』
『共にアマチュア時代は同じジムで切磋琢磨し技を磨き、競い合ってきた二人ですからね。しかも互いにプロになって負けなしですもんね』
『さぁ、間もなく世紀の一戦が幕を開けます。会場は割れんばかりの歓声がこだましてます』
首をコキコキ鳴らしながら挑む菜音。
屈伸し呼吸を整えて受け入れる稜くん。
いざ、そんな二人の対決にゴングが鳴った。
『レディ………ファイッ!』
カーン!!
『さあ、ゴングが鳴ると同時に二人いきなり激しい撃ち合いだー!』
割れんばかりの観衆の声がいつまでもいつまでも私の耳にこだました。
2人の戦いは激しくとても美しくいつまでもいつまでも観ていたいこのまま時間が止まって欲しいとさえ思った。
「よっしゃ、いけー!稜ー!」
名前がコールされると剛さんは大声で叫んだ。
「おにーちゃーん!頑張ってー!」
みゆも大声で後押しする。
周りもその二人の声以上にワーっと歓声が上がる。
この日一番の歓声だった。
「明菜さん?大丈夫ですか?」
顔色が悪そうな明菜さんが居た。
「これから自分の息子が殴り合うのを観るのは何回観ても慣れなくてね…死んだらどうしようって毎回思うの…」
母の心配する気持ちに胸がギュッと痛くなった。
リングに上がった稜くんはとてもギラついてて普段の優しい笑顔とは全然違って輝いててカッコよく見えた。
『続きまして、赤コーナーより渡辺菜音選手の入場です』
「渡辺ー!期待してるぞー!」
「菜音絶対勝てよー!」
菜音くんの入場も大きな声援が上がりその声に応えるように右手をブンブン振り回しながら入場して来た。
そして、リングに上がり私と一瞬目が合ったら菜音くんが
「見てて」
そう呟いた。
『それではこれより3分3Rスリーノックダウン制となります』
『いやぁこの試合を楽しみにしてた方多かったんじゃないですかね?』
『共にアマチュア時代は同じジムで切磋琢磨し技を磨き、競い合ってきた二人ですからね。しかも互いにプロになって負けなしですもんね』
『さぁ、間もなく世紀の一戦が幕を開けます。会場は割れんばかりの歓声がこだましてます』
首をコキコキ鳴らしながら挑む菜音。
屈伸し呼吸を整えて受け入れる稜くん。
いざ、そんな二人の対決にゴングが鳴った。
『レディ………ファイッ!』
カーン!!
『さあ、ゴングが鳴ると同時に二人いきなり激しい撃ち合いだー!』
割れんばかりの観衆の声がいつまでもいつまでも私の耳にこだました。
2人の戦いは激しくとても美しくいつまでもいつまでも観ていたいこのまま時間が止まって欲しいとさえ思った。