(続編)俺について来い〜俺様御曹司は生涯の愛を誓う
第四章 俺を思い出せ
「俺は真壁翔、三十二歳、真壁不動産社長だ」

「社長さん、若いのに凄いですね」

「そうかな」

「ご結婚はされているんですか」

「うん」

「きっと若くて可愛らしい奥様なんでしょうね」

「妻の名前は真壁静香、四十七歳」

「随分と歳が離れているんですね、びっくりしました」

「子供もいるんだ、真壁翔太、五歳、凄く頭がいいんだ」

「そうですか、真壁さんのお子さんなら、きっとイケメンですね」

静香はニッコリ微笑んだ。

俺は焦ってはいけないとわかっているのに気持ちが抑えきれず
静香の手を引き寄せ抱きしめた。

「真壁さん、どうされたのですか」

「静香、静香」

俺は我に帰り、静香の身体を引き離した。

「ごめん、急にびっくりしたよね」

「いえ、大丈夫です、静香さんを愛しているんですね」

「明日翔太を連れて来てもいいかな」

「翔太くんですか」

「色々見たり聞いたりすると、記憶が戻ってくるかもしれないだろう」

「真壁さんはどうしてそんなに優しくしてくださるのですか」

「早く、記憶が戻ればいいかなって」


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