(続編)俺について来い〜俺様御曹司は生涯の愛を誓う
俺は毎日静香の病室に通った。

「真壁さん、毎日来てくださりありがたいんですが、お仕事大丈夫なんですか」

「大丈夫」

「そうですか、あのう……」

静香は俺をじっと見つめて、何か聞きたいことがある感じの様子だった。

「何か聞きたいことがあるの?」

「さっき、おトイレに行ったんですが、戻って来た時に、
病室の名前が目に止まって、私、真壁静香って言うんですか」

「そうだよ」

「真壁さんの奥様と同姓同名なんですね」

俺はそうだったと気づいた。

俺の妻は真壁静香って言ったんだったっけ。

どう説明しようか迷っていると、静香が口を開いた。

「もしかして、違っていたらごめんなさい、真壁さんの奥様は
亡くなられたんですか」

「えっ、どうしてそう思うの」

「だって、真壁さんが私の病室に毎日お見舞いに来てくださって、
もし、奥様が生きているのであれば、ヤキモチ妬いちゃいますよね、
私なら、どう言う関係なの?って詰め寄っちゃいます」

静香はニッコリ微笑み続けた。

「それに翔太くんがママ、ママって抱きついて来た時から、
そうかなって感じてました」

「それに、真壁さんも……私は奥様と似ているのかしら」

俺はどう答えればいいか迷っていた。

つかず離れずの関係を保ち、その中で思い出していくのが
理想の関係だと。

いきなり夫婦関係を告げると、混乱して拒絶してしまう人も
いるとの事だった。

しかし、嘘は駄目だろうと思い、真実をつげる決意をした。


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