一途なイケメンくんととろけるくらいに甘いキスを
それから騒ぎに気づいたのであろう職員の方が外まで出てきてくれた。
「いらっしゃい、琥珀くん。毎度毎度ありがとうね」
「いえ、俺の好きでやってることなんで」
さらりとそんなことを言えるなんて、かっこいい。
「あら、そちらの方は?」
不思議に思われるのも無理はない。
私は初めて来たわけだし、この施設が出身なわけでもない。
「は、初めまして!琥珀くんのクラスメイトの相沢瑠莉と申します。今日は琥珀くんの付き添いで来ました」
「あら、そうなのね!お客さんなんて滅多に来ないから嬉しいわ」
とても優しい施設職員のおばさん。
快く迎え入れてくれたみたいで、ホッとした。
「さあさあ、中へどうぞ」
職員のおばさんに案内されて中に入ると、早速さっきまで窓から顔を覗かせていた施設で暮らす子どもたちが玄関先で迎えてくれた。
3歳くらいの小さな子から同年代くらいの大きな子まで。
みんな初めましてだから、なんだか緊張してしまう。
そんな私のことがわかったのか、琥珀くんが私の肩に手を置いて口を開いた。