一途なイケメンくんととろけるくらいに甘いキスを
「変なこと言ってないよね?」
戻ってきた琥珀くんは、私たちの話が盛り上がってるのを知ってそんな心配をしていた。
「琥珀くんのお話を聞かせてもらってたの」
「琥珀くんはすっごく可愛かったのよってね」
私と職員さんは顔を合わせて微笑み合う。
琥珀くんは顔に手を当てて、なんだか恥ずかしそうにしていた。
自分の小さい頃の話をされるってなんだか照れるよね。
その気持ちはとっても分かる。
家庭訪問とかで先生がお家に来た時、そんな話をしているのを聞くといつも恥ずかしくなっていた記憶がある。
きっと今の琥珀くんはそんな気持ちなのかもしれない。
夕方になり、子どもたちも起きてきた頃。
そろそろ私たちも帰る時間。
「もう帰っちゃうのー?」
私のスカートの裾をギュッと握る咲希ちゃん。
「うん。でもまたきっと遊びに来るよ」
多分、きっと。
……というよりは、とっても温かい場所で、また来たいと思ったのが本音。