一途なイケメンくんととろけるくらいに甘いキスを
*琥珀くんととろけるくらいに甘いキスを
汗ばむような気温が落ち着いてきて、季節が秋に切り替わる頃。
私たちはある問題に直面していた。
「テストやだよぉー」
「私も」
振り向いて私の机に倒れ込んで嘆く友香ちゃんとどんよりとした顔の私。
とっても嫌な定期テストの時期になった。
私たちだけでなく、周りからも嘆きの声が聞こえてくる。
……というのもついさっき定期テストの範囲表を配られたばかりなのだ。
「天地はどうなのよ」
「どうって?」
「定期テスト。あんたいつも寝てばっかじゃん」
「まぁ、どうにかなる」
最近身の回りで変わったことと言えば、琥珀くんと友香ちゃんが仲良くなったこと。
こうして会話を交わすことが度々増えた。
友達としてはとても嬉しい反面、ちょっと嫉妬しちゃうこともある。
そんな琥珀くんは、なにやらテストは余裕そうな様子。
「そういえば琥珀くんっていつも成績いいよね」
「確かに!ランキングで名前見たことあるわ」