一途なイケメンくんととろけるくらいに甘いキスを



「ごめん瑠莉、遅くなった……って」


「友香ちゃん?」



教室のドアの方から友香ちゃんの声がしてふと顔を上げると、私たちの姿を見て立ち止まる友香ちゃんの姿があった。


それから友香ちゃんはすぐにその驚いた表情から険しい表情になり、慌てて私を背中に隠すようにして天地くんとの間に割って入った。



「ちょっと!瑠莉に何したの!?」



友香ちゃんの顔は見えないけれど、背中から伝わってくるのは怒りのオーラで、私を守ろうとしてくれているのがわかった。


でも、違うの。



「と、友香ちゃんっ、それは違くて……!」



今にも天地くんに飛びかかりそうな友香ちゃんの手を掴んで必死に止める。



「別に、なんもしてねーよ」


「いや、ちょっと!待ちなさいよ!!」



天地くんは、こうして責められることは慣れているような顔つきで、一言だけそう言い残して教室から出て行ってしまった。




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