一途なイケメンくんととろけるくらいに甘いキスを
私の言葉に、友香ちゃんは信じられないというような顔をしていた。
そう思うのも無理はない。
だって、助けてもらった私でさえも信じられていないんだから。
「お弁当食べながら話そ?」
詳しく話が聞きたいと、周りから少し遅れて一緒にお昼ご飯を食べることになった。
「それで、助けてくれたってどういうこと?」
友香ちゃんが真っ赤なたこさんウィンナーを頬張って話を始めた。
「あのね、友香ちゃんが行ってから黒板綺麗にしてたんだけど、ほら、私背が低いから上の方届かなくて……」
そう、それで私は困ってたんだ。
そしたら不意に天地くんが私のところへやって来て、私の持っていた黒板消しを奪っていった。
最初はちょっと怖かったけれど、何も言わず残っていたところを全て消してくれた。
「天地くんが手伝ってくれたんだよ」
天地くんも同じ日直当番なんだから、手伝ってくれたという言い方はちょっと違うのかもしれないけれど。
「本当に?あの天地が……?」
あった出来事を説明してもなお、友香ちゃんは信じることができていないみたいで、目を丸くしていた。
「実は前にもね、天地くんが人助けをしていたみたいで……」