一途なイケメンくんととろけるくらいに甘いキスを
「天地くんって、休み時間いつもどこに行ってるのかな?」
ずっと気になっていた。
必ず天地くんはどこかへいなくなってしまうから。
「そんなに天地のこと気になるの?」
「……へ?」
「瑠莉、授業中とか休み時間とか天地のこと目で追ってるし、すごく天地のこと気にしてるみたいだから」
「えっ」
自分が天地くんのことをそんなに見ていたことなんて知らない。
無意識だったからこそ、余計にびっくりする。
それに、そんな姿を友香ちゃんに見られていたことも恥ずかしい。
友香ちゃんの席は、私の2つ隣の列の少し後ろ。
斜め前にちょうど私の姿が見える位置にある。
だからって見られていたなんて思わず……
ちょっと体が熱くなった。
「まさか、恋?」
友香ちゃんが聞こえるか聞こえないかの小さな声で呟いた。
それでも私の耳にはしっかりと届いていて。
「こ、恋っ!?」
さっきよりも驚いてしまった私は、思わず大きな声を出してしまい、ガタッというテーブルのズレた音が店内中に響き渡ってしまった。