若社長は面倒くさがりやの彼女に恋をする
それから、たった一時間半。
私の目の前には湯気を立てキラキラ輝くカレーライスが置かれていた。
「お待たせしました」
リクエスト通りにジャガイモと人参がゴロゴロ入っていて、ついでにキノコと鶏肉も見え隠れする。
見た目だけじゃなく、匂いも完璧なザ・カレーライス。ホテルのカレーみたいにお上品じゃないところが良い。
「いただきます!」
「召し上がれ」
向かいに座る牧村さんの背中に後光が差している気がした。
つやつや光るご飯とカレーを少し混ぜて、まずは一口。
んー。最高。
思わず目を閉じ頬を押さえて味わってしまう。
「美味しいです!」
「それは良かった」
そう言って、牧村さんも「いただだきます」とカレーライスに手を付けた。
牧村さんは煮込み時間を減らすために、電子レンジでジャガイモと人参を柔らかくしていた。
調理時間が一時間に満たないのに、スプーンを入れるとジャガイモはほっこりと二つに割れた。すごいな。
今日は牧村さんが料理する横でずっと見ていた。
牧村さんは「休憩していて大丈夫ですよ?」と言ってくれたけど、しっかり寝た後だったしお風呂も入ってすっきりしていたし。
いつも、あまりに手際よく作ってくれるので、なんだか気になって。ただ見ているだけで、ほとんど手伝っていないけど。うん。でも食器を出すくらいはした。……幼稚園児のお手伝いレベル?
「カレーって煮込まないといけないと思ってました」
添えられたサラダに箸を伸ばしつつ、そう聞くと牧村さんはニコリと笑って教えてくれた。
「実は、響子さんとお付き合いすることになってから、時短料理を少し勉強したんです」
「時短料理?」
「はい。調理時間が短ければ、早く食べられるでしょう? 早速役に立ちました」
ちょっと得意げな牧村さん。いつもと同じはずなのに笑顔がなんだか可愛く見えた。
私の目の前には湯気を立てキラキラ輝くカレーライスが置かれていた。
「お待たせしました」
リクエスト通りにジャガイモと人参がゴロゴロ入っていて、ついでにキノコと鶏肉も見え隠れする。
見た目だけじゃなく、匂いも完璧なザ・カレーライス。ホテルのカレーみたいにお上品じゃないところが良い。
「いただきます!」
「召し上がれ」
向かいに座る牧村さんの背中に後光が差している気がした。
つやつや光るご飯とカレーを少し混ぜて、まずは一口。
んー。最高。
思わず目を閉じ頬を押さえて味わってしまう。
「美味しいです!」
「それは良かった」
そう言って、牧村さんも「いただだきます」とカレーライスに手を付けた。
牧村さんは煮込み時間を減らすために、電子レンジでジャガイモと人参を柔らかくしていた。
調理時間が一時間に満たないのに、スプーンを入れるとジャガイモはほっこりと二つに割れた。すごいな。
今日は牧村さんが料理する横でずっと見ていた。
牧村さんは「休憩していて大丈夫ですよ?」と言ってくれたけど、しっかり寝た後だったしお風呂も入ってすっきりしていたし。
いつも、あまりに手際よく作ってくれるので、なんだか気になって。ただ見ているだけで、ほとんど手伝っていないけど。うん。でも食器を出すくらいはした。……幼稚園児のお手伝いレベル?
「カレーって煮込まないといけないと思ってました」
添えられたサラダに箸を伸ばしつつ、そう聞くと牧村さんはニコリと笑って教えてくれた。
「実は、響子さんとお付き合いすることになってから、時短料理を少し勉強したんです」
「時短料理?」
「はい。調理時間が短ければ、早く食べられるでしょう? 早速役に立ちました」
ちょっと得意げな牧村さん。いつもと同じはずなのに笑顔がなんだか可愛く見えた。