満月の夜に。


「うん、いつも。私、夜になるといつもここに来るの。そして、夜が明けるまでここで暇つぶししてる。」


私は嫌なことを思い出してたばこが吸いたくなり、ライターとたばこを取り出した。


たばこを口にくわえ、ライターで火をつけた。


「たばこ吸えんだ。」


そう言い、その男もたばこを出した。


「ライター貸してくんね?」


私はゆっくりライターを投げた。


ライターで火をつけると「さんきゅっ。」そう言って同じように投げて返してくれた。


たばこを吸う姿も様になる。








< 5 / 11 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop