満月の夜に。
少し日が上がってきている。
「ふぅ…、そろそろ帰って学校の準備しなきゃ。」
スマホで時間を見てみると、5時前くらいだった。
「え、お前学生なの?」
「は、ばりばりのsjkですけどなにか?」
「は?同い年!?」
この男も高2!?成人してるかと思ってた…。
確かに少し日が上がって明るくなってきてるから顔が見やすくなったけど、少し幼いかも。
「勝手にばばあ扱いしないでくれます?」
「そっちこそ未成年のくせにたばこ吸いやがって…。」
「それはらこっちのセリフ。」
やばい、そろそろ帰らないとまずい。
お母さんに夜抜け出してることがバレちゃう。
「じゃ、私帰るね。また会うか分からないけど、またね。」
「また会えるといいな。楽しかった。」
私と男は背を向けて歩き出した。