先輩なんか大嫌い
駅を降りて改札口を出ると桜中の制服をきた人達がいっぱいいる。
改札をおりて右に行くとそこはすぐ桜中である。
さくら学園付属桜中学・高等学校
かなでがこれから通う中学校・高校の6年間はこの学校で過ごす。あ、ちなみに桜中は中高一貫校で、小学校もある。桜中には小学校から内部進学してくる人も沢山いるというか半分は内部進学だそうだ。なんかドキドキするなぁ
友達できるかなぁ…。
「おはようございます。新入生の方ですか?」
いきなり声をかけられてびっくりした。桜中の制服を着ているのでどうやら生徒、つまり先輩みたいだ。
「はい、そうです」
「お名前を教えて貰ってもよろしいですか?」
「安藤かなでです。」
「安藤かなでさん…はい!ありました。入学式の会場はこちらです。ご案内します」
「ありがとうございます」
それにしてもかっこいい✨
見惚れてしまいそうだ。。
制服がめちゃくちゃ似合っている。
なんというか、制服は女子の方を着ているから女の子なんだが、顔がハンサムすぎる。可愛いという言葉よりかっこいいという言葉が似合う。
つい顔を眺めていると、
「大丈夫ですか?」
と先輩に聞かれてしまった。かなではとっさにあわてて、
「は、はいっっ!だ、らいじゃうぶです!」
慌てすぎて噛んでしまった。。。。。
でもその先輩は笑顔で、
「入学式緊張するよね。でも大丈夫だよ!ゆっくり深呼吸して吸ってー吐いてー」
かなでは言われるがままに深呼吸をする。よし、大丈夫だ。少し落ち着いた。
「あのー、名前教えていただけないでしょうか…?」
「あ、あれ?言ってなかったっけ?ごめんごめん笑申し遅れました。私は桜中2年3組の伊藤泉です!これから学校生活でいっぱい関わることあるかもしれないからよろしくな!」
よろしくな!ってもう可愛すぎる💗
それにさっきの笑顔ほんとに見惚れてしまいそう
「はい!こちらこそよろしくお願いします、泉先輩!」
と言うと泉先輩は顔を赤らめて、
「ええぇぇぇ、初めて先輩って呼ばれた!やばい、嬉しすぎる!やっぱ先輩っていいなぁ笑笑」
本気で喜んでる…。
その後もかなでと泉先輩は色々話していると、後ろからいきなり声がして
「泉、あなた朝からテンション高くない?」
「花!おはよぉー」
花先輩?タメ口で話してるから泉先輩の同級生?
花先輩の隣を見ると、さっき電車で見た女の子がいた。この子も先輩に連れられて入学式会場に案内されているのかな?
「おはよぉーじゃなくて、もう…」
私と電車であった女の子がはてな?な顔をしていると、
花先輩が
「ねね、入学式会場に向かいながら自己紹介しない?せっかくなんだしさ、泉も後輩いっぱい欲しいでしょ?(*^^*)」
「え、いやまぁいいけど…」
「じゃああらためてまず私から」
と花と呼ばれていた先輩が言った。
「美咲花です。泉とおなじ2年3組で好きな食べ物はうーん🤔なんでも好きです笑よろしくお願いします🙇‍♀️」
「伊藤泉です。好きな食べ物はほとんどみんな好きだけど嫌いな食べ物はゴーヤです!よろしくな!」
やっぱ泉先輩かっこよすぎる。。
泉先輩が自己紹介した後、沈黙の間が続いた。電車にいた子と私、どっちが先に自己紹介していいかわからなかったのだ。よし、私からやろう。と思っていたら
「渡辺紗良です。まだクラス発表してないので何組かわかりませんが、どうぞよろしくお願いします。ちなみに好きな食べ物はチョコレートです。」
「安藤かなでです。好きな食べ物はいちごです。フルーツ全般大好きです。よろしくお願いします。」
「かなでと紗良…可愛い名前❤2人とも仲良くしてね」
「こちらこそよろしくお願いします」
かなでと紗良が同時に言った。
「えっと、泉先輩と花先輩とお呼びしてもよろしいでしょうか…」
と紗良が言った。どうやら紗良はしっかり者のようだ。
「もちろんだよ!ていうかなんか変に固くなるのやめない?紗良、緊張しすぎて顔、鬼になってるよ笑」
泉先輩に紗良が言われると、紗良は笑顔になった。
「笑顔可愛い☺」
おもわず、かなでは紗良に言ってしまった。
「ありがとう🥰🥰🥰」
その後も楽しく4人で話してるとあっという間に会場に着いてしまった。
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