モテすぎる先輩からめちゃくちゃに愛されたい
それを平然と受け取って、口にする渚先輩。



「うっま」

「でしょー?気に入ってもらえたみたいで良かった」


チラッとこっちを向いた朱里先輩の表情は勝ち誇っていて、私なんかじゃ到底及ばないことを思い知らされる。



「私にも一口ちょーだい?」

「ん、食えば」

「……やっぱり上手に作れたなぁ」


なんて、まるでカップルみたいにやり取りする2人の姿から目が離せなかった。


見たくないのに…渚先輩が他の人と楽しそうに話してる姿なんて。



『嫉妬』


グルグルと脳内に2人の光景がまわって、全然去ってくれない。



「ぷっ朱里ってマジで昔からこーだよな」


スー…と渚先輩の腕が朱里先輩の方へ伸びたかと思ったら_口元に付いたブラウニーと拭う。



まるでドラマのワンシーン。



〜っ嫌だ。私以外に触れないでほしい……!

彼女でもない私がそう思うのはおかしいかもしれないけど、ちゃんとした本音。
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