モテすぎる先輩からめちゃくちゃに愛されたい
あれほど可愛い子が振られるなんて…私は「好き」の2文字も言わせてくれないかもしれない。



だめだめ!弱気になったらダメだよね。

告白するって決めたんだもん。


先輩に伝えて多分…いや、絶対に振られるからそれを機に次に進めば良い。



大丈夫…大丈夫!
と自分に言い聞かせて、プールに向かう。



ギィー…

古くて重い扉を開けば、一面真っ青に染まっていて空がちょっとだけ近く感じる。



渚先輩、もう来てたんだ。



「先輩!お待たせしてごめんなさい」

「別にへーき。んで、話って?」


わぁ…いきなり!
ずいぶんとんとん拍子だなぁ。

さっきまで女の子に告白されてたくせに。


きっとすぐに忘れちゃうんだろうなぁ、私が告白したことなんか。



「先輩に言いたいことがあって…」


うまく先輩の顔が見れない。

どんな顔してるんだろう…って気になるけど、それを口にする余裕なんて全然ない。



「まずは、この前はごめんなさい」


ペコっと頭を下げる。
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