モテすぎる先輩からめちゃくちゃに愛されたい
「あの、先輩」


「…ん?」


「プレゼント開けてみてください」



テーブルに置いてあるプレゼントを取って改めて先輩に渡す。

綺麗にラッピングされた腕時計。


外からみたら中に何が入ってるか分からないけど、きっと喜んでくれるはず。


っていうか喜んでくれたらいいなぁ。



シュルっとネイビーのリボンを解いて、パカっと小さめの箱を開ける。


…ど、どう?

ドキドキっと謎に心臓が騒ぎ出す。



「もしかしたら将来使う時が来るかなぁって思って……」


説明を足すけど、先輩の表情は髪の毛で隠れてよく見えない。



あっもしかして失敗しちゃった?

先輩の好きなものとか全然分からなかったから画期的なものを選んだけど……気に入らなかったかな。



「やっぱりなんでもないです」ってプレゼントを回収しようとしたけど、その考えは一瞬で吹き飛ばされた。
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