モテすぎる先輩からめちゃくちゃに愛されたい
「へー綺麗に撮れてんじゃん」

後ろから覗いて写真を見てくる。


「ですよね!?」って振り向いたとき、自然と距離が近くなってキスできちゃいそう。


あっ……このまま…しちゃいたい。


ゆっくりゆっくり…近づけると、途端にフイっと先輩の顔が背かれて距離ができた。



「あっちいこーぜ」

私の方を見ることなく足速に行っちゃう。


今の絶対避けられた…よね?

チクっと胸が痛んで苦しくなったけど気づかないフリをした。



どんどん広がるわたしたちの距離が嫌になって、その大きな背中を追いかける。



ここにはリフトでイルミネーションを見れるアトラクションもあって、それにも乗った。


さっきの出来事なんか1ミリも気にしないかのような渚先輩に対して私はずーっと心残りでモヤモヤがなかなか消えてくれなかった。



もうこれで渚先輩とは終わりなんだ……って思うと辛くてつらくて仕方がない。



だけど、時間が止まってくれるはずもなくていよいよフィナーレが迫ってきてしまった。
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