モテすぎる先輩からめちゃくちゃに愛されたい
はぁっはぁっ…
真冬のお昼に全力で走る俺を通行人の人がジロジロ見てくるけど、そんなのを気にしている余裕は全然ない。
莉愛って本当の本当に頭のネジが外れてる。
なんでなにも言わねーんだよ。
たしかに気づかなかった俺のせいかもしれないけど、それでもせめて何かしら言ってほしかった。
ピンポーン…
莉愛の家のインターホンを押すけど、中はシーンとしていて誰か出る様子もない。
ったく…どうすればいい?
家も無人、電話も繋がらない。
…あ、そうだ。
その手があった。
ついこの前まで連絡先消そうかと思ってたけど…仕方ない、最終手段。
プルルルル…
「はい」
「あ、もしもし。俺だけど」
「新手のオレオレ詐欺かなんかですか?」