モテすぎる先輩からめちゃくちゃに愛されたい
「新婦・莉愛さんは、新郎・蒼井さんを健やかなる時も、病める時も、豊かな時も、貧しき時も、これを愛し、慰め、命のある限り真心を尽くすことを誓いますか?」



……わたしは、わたしは…



牧師様に対してすぐに答えることができなかった。


喉に何か詰まったように言葉を発せなくて。



「…莉愛ちゃん?」


蒼井くんに呼ばれて、ハッと気づいた。



あっ…私ってばなにしてるの!

こんなお披露目の前でぼーっとしちゃうなんて。



「は、はい…誓いまー…」



返事をしようとしたとき、ガチャッと開くはずのない扉が開いた。




誰……?

逆光であまりよく見えないけど、シルエットで誰だかがわかった。



う、そ…!なんで。

本来ならここにいるはずのない人物。


ー…渚先輩
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