モテすぎる先輩からめちゃくちゃに愛されたい
傍に駆け寄って、ちょこんと横に腰を下ろす。


膝のすぐ横には先輩の頭があって手にちょっとだけ髪の毛が触れた。



「こんなところで何してるんですか?探し回りましたよ〜」


「…」


「お得意の無視、ですか」


「…」


「先輩のためにお弁当作ってきたので一緒に食べてください」



ササっと広げて1人でもぐもぐ食べる。

おいし!卵焼き上手く作れたなぁ。


我ながら上出来だと思う。



「おーきーてーくーだーさーいー!」



耳元でそう叫べば、「っうるせぇ。俺の耳に穴開ける気?」とかなんとか文句の連発。


「先輩がなかなか起きないのが悪いんですよ」って、まともに楯突いたの初めてかもしれない…!



って勝手に舞い上がってた。



しばらくすると先輩は起き上がって、お弁当を一緒に食べてくれた。




「…どうですか?」


「まーいいんじゃない。合格」


きゃ〜っ嬉しすぎる!

褒められちゃったよ!

お弁当で美味しいって言われるの、こんなに嬉しいことなんだ。
< 91 / 203 >

この作品をシェア

pagetop