モテすぎる先輩からめちゃくちゃに愛されたい
「大抵の奴は同情して終わりなんだよ。…お前だってただの気まぐれだろ?」


「っ!ちが…」


「何も違わない。…これで満足か?土足で人の過去に入り込む女は……この世で1番嫌い」



先輩のほんのり甘い香りが漂って、そのまま見えなくなってしまった。



ポター…と一粒の涙がわたしのスカートを濡らした。

それは徐々に溢れていく。



「っうぅー…ぜんぱい」



私はどれほど軽い気持ちで先輩の過去を聞き出した?


『先輩に近づける』


なんて、浅はかな考えでこんなこと……するんじゃなかった。



はぁ……
私って本当の本当にバカ。

まさかお母さんが亡くなってたなんて…。



涙が少し止まってきたとき。



「莉愛ちゃん」
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