私の愛は···幻
5️⃣
🎹幸せ
健人さんは、29歳の時に
副社長に就任し
毎日忙しい日々を送っている。
私もピアノ教室の仕事は続けているが
多忙差は全く違う。
今夜は接待で遅くなると
朝、出かける前に言われていた。
「天音、先に休んでいて構わないから。」
「はい。飲みすぎないように。」
そう伝えるとにっこり笑いながら
私にキスをして出掛けて行った。
ゆっくり、家の事を済ませて
私も仕事へ。
簡単に夕飯を済ませて
シャワーを浴びてから
少しだけテレビを見て
ピアノの練習をしてから
ベッドに入る。
飲んだ日は、健人さんは
シャワーだけ。
夕飯も一人だから手抜き
健人さんが居ないと
こうも違うのかというぐらいに。
ベッドに入り本を読んでいると
玄関が開く音が···
上着をはおり寝室から出ると
シャワーに向かう健人さんと合い
「おかえりなさい。」
「ただいま。ちゃんと夕飯食べた?」
「クスクスっ、はい。一応。」
「なに、笑ってんだよ。
心配してるんだぞ。」
「だって。健人さん居ないと
簡単に済ませるの知っていて
言うんだもん。」
「なるべく、一緒に食べるようにする。」
「大丈夫ですよ。
健人さんは、お仕事なんだから。」
と、言うと少し困った顔をしながら
「抱きしめたいけど
色んな匂いがしているだろうから
先にシャワーしてくる。」
と、言って私の頭を撫でてから
脱衣場に向かった。
健人さんの着替えを用意して
スーツは、クリーニングの袋にいれて
寝室に戻る。
程なくして健人さんが
ベッドへ入ってきて
抱き締められる。
「天音、好きだ。愛してる。」
「んんっ·····わたし···もっ···
私も愛していると言いたいのに
健人さんが次々にキスをするから
言えずにいた。
健人さんは、珍しく土日休みだと言い
外が明るくなるまで抱かれた。
「もぅ····もっ···むりっ··ア·····ァン····」
「くっ·····あま···ねっ····あまねっ·····」
何度も、私の名前を呼ぶ健人さんに
私は幸せ一杯だった。