明日が終わる、その時まで【完】








「っていうことで、パパ。私しばらく家出するから」


私は荷物を詰め込んだリュックを背負って、玄関でパパにそう告げた。

ポンを抱っこしたパパの頭にはまだ寝ぐせがついている。

当然か。だって、今はまだ午前5時だもんね。


「一体どういうことだかさっぱりわからないけど。親に向かって堂々と家出を宣言するなんて、晶も立派になったね~」


いつも思うけど、パパって親ばか発動のタイミングがおかしくない?


娘が家出するって言っているのに、にこにこ笑っているパパ。

さすがイカれた娘の父親だけある。



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