明日が終わる、その時まで【完】
◇
「っていうことで、パパ。私しばらく家出するから」
私は荷物を詰め込んだリュックを背負って、玄関でパパにそう告げた。
ポンを抱っこしたパパの頭にはまだ寝ぐせがついている。
当然か。だって、今はまだ午前5時だもんね。
「一体どういうことだかさっぱりわからないけど。親に向かって堂々と家出を宣言するなんて、晶も立派になったね~」
いつも思うけど、パパって親ばか発動のタイミングがおかしくない?
娘が家出するって言っているのに、にこにこ笑っているパパ。
さすがイカれた娘の父親だけある。