明日が終わる、その時まで【完】









5日間におよぶ中間考査が無事に終わった。

テスト期間は平常授業がないせいか、普段よりもあっという間の一週間に感じた。

2年生に進級してから初めてのテストは、まずまずの結果だった。



「……うっそ」



私は、順位表の前で、固まっていた。

うちの学校は、成績上位50名が学年の廊下に張り出される。
1学年200人くらいいる中の上位50人だから、50位でも十分すごいのだが……。


「柴田くんて、頭良いんだね」


感心したような小春のつぶやきが、これが嘘でも幻でもないことを証明していた。

私の隣で順位表を見上げる小春は、29位に名前がある。



そしてさらに先の9位に、柴田大吾の名前があった。




ちなみに私は59位。1位は当然、福沢くんだ。


「なに石みたいに固まってんだよ」



呆然としている私の頭を、誰かが小突いた。


ばっと振り返ると、私の背後に学年9位の男が立っていた。


9位……9位?




「…………この、裏切者っ!」


「なんでだよ」



柴田は呆気にとられた様子で私を見下ろす。

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