明日が終わる、その時まで【完】




ブレザーが屋上の床に落ちる。


りぼんもとった。

そして、シャツのボタンを一つ一つ外していく。




「柴田、約束ね」




後ろで、ぐっと声を(こら)える柴田の息遣いが聞こえたから、念のためにもう一度釘をさした。


――屋上に入ったら、私がやること黙って見てて。約束して。絶対止めないって。

――……わかったよ。


きっと色んな感情に耐えて、柴田は私の約束を守ってくれている。



そして、制服のシャツを脱いだ時だった。



ここからでもはっきりと、光がぶれたのがわかった。

そこでようやく、私はキャミソールにかけていた手を下ろした。




「もういいよ」




柴田に撮影終了を告げる。



すると、



「お前っ、馬鹿なことしてんじゃねえよっっ!」


怒鳴りつけながらも、すぐに私の上半身を隠すように自分のブレザーを私の体にかける柴田。

柴田のブレザーはぶかぶかで、私が着るとお尻まですっぽり(おお)われた。



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