明日が終わる、その時まで【完】
「私は大丈夫だよ」
「でもっ」
「だってさ」
今度は私が小春の声を遮る。
「傷ついても、辛くても、小春がいてくれるんでしょ?」
「……そんなの、当たり前じゃない」
いつになく強い眼差しで私を真っ直ぐ見る小春。
なんの迷いも揺るぎもない小春の言葉が、胸の中を優しくくすぐる。
私には小春がいる。パパがいる。ポンがいる。
みんながそばにいてくれるのなら、たくさん辛くて傷ついても、何度だって這い上がれるのだ。
だから大丈夫。
大丈夫なんだよ。
ありがとう。
たくさんの思いを込めて、私は小春を抱きしめた。