明日が終わる、その時まで【完】
――放課後
私、柴田、福沢くんの三人は、柴田が幼い頃住んでいたというマンションの前まで来ていた。
「おばあちゃん、久しぶり」
《まあまあお友達まで? 今開けるわね~》
福沢くんのおばあちゃんにオートロックを開けてもらい、私たちはマンションの中に入ることに成功した。
「じゃあ僕はおばあちゃんの部屋に行くから」
「ありがとう福沢くん。おばあちゃんによろしくね」
福沢くんとはエレベーターの前で別れた。
福沢くんは三階に住むおばあちゃんの部屋に、私と柴田は屋上に向かった。
今日、マンションに来た理由は、当時柴田が住んでいた部屋を見たかったからじゃない。
そもそもその部屋は今違う人が住んでいて、さすがに部屋に入ることはできない。
それに当時住んでいた部屋を見ても、一度警察が入って、しかももう8年も経っている部屋に事件の証拠など残されているはずがないから。
私たちが今日マンションに来た理由は、屋上だ。
「クソッ、鍵がかかってる。昔は開いてたのに……」
「柴田、どけて」
「おいっ」